抱っこ紐で起こりうる事故|何に注意すれば危険は回避できる?

2019.06.24買い物中の事故・災害
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抱っこ紐で起こりうる事故育児中に抱っこ紐を使う方は多くいます。抱っこ紐を使うと両手が自由に使えるため、育児をしながら何かを行う際に非常に便利です。

しかし使い方を間違えてしまうと、赤ちゃんを危険な目に遭わせてしまうことにもなります。中には、大きな事故につながってしまう場合もあります。

抱っこ紐による事故から赤ちゃんを守るには、正しい方法で使うことが大切です。以下では、抱っこ紐による事故の予防策についてご紹介します。

抱っこ紐はいつからいつまで使える?

抱っこ紐はいつからいつまで使える?お買い物や移動の際に活躍する抱っこ紐ですが、赤ちゃんが何歳のときから使えるのでしょうか?その答えは、製品によって異なります。

大きく分けて、生まれて間もない新生児のときから使えるものと、首がすわってから使えるものとに分けられます。さらに、生後何週から使えるかや、体重何kgから使えるかなどの詳細は製品によって異なるため、注意してください。

また、抱っこ紐が何歳まで使用できるのかも、製品や子どもの成長具合によって変わってきます。一般的には年齢や月齢ではなく、体重●kgまで使用可、などと定められていることが多いです。

ただし、体重が使用範囲内であっても「子どもが重くなって抱っこ紐がしんどくなったから」「子どもが歩きだして抱っこ紐を嫌がるようになったから」などの理由で、抱っこ紐の使用をやめる方も多いようです。おおむね、抱っこ紐を使う時期は子どもが1歳~2歳くらいまでと考えておくと良いでしょう。

抱っこ紐で起こりうる事故

抱っこ紐からの転落事故抱っこ紐は育児に役立つ反面、正しく使わなければ赤ちゃんを危険な目にさらしてしまうこともあります。

抱っこ紐からの転落事故

抱っこ紐で起こりうる事故といえば、「転落事故」です。抱っこ紐のバックルが外れる、スリングが破れるなどの損傷によって赤ちゃんが転落してしまったり、抱っこ紐の緩みによって赤ちゃんが体との隙間から転落してしまったりと、さまざまな要因で転落事故は生じます。

赤ちゃんは大人の立っている高さから転落してしまうと、強い衝撃により頭部の外傷や骨折、外傷性くも膜下出血などを引き起こしてしまうため注意が必要です。

抱っこ紐の中での窒息事故

抱っこ紐の中で赤ちゃんの顔が使用者の体に密着し、窒息することがあります。

実際に、2009年に生後2カ月の赤ちゃんがスリングの中で窒息し、緊急搬送されたもののその後死亡が確認されたという痛ましい事故が起きています。

また、抱っこ紐で赤ちゃんを締め付けすぎてしまい、窒息させてしまう場合もあります。

抱っこ紐事故が起こりやすい危険な状況とは

抱っこ紐事故が起こりやすい危険な状況とは抱っこ紐使用中の事故は、どのような状況で起こりやすいのでしょうか。

抱っこ紐の装着時

転落事故が起きやすい状況のひとつが、抱っこ紐の装着時です。

首すわり前の赤ちゃんの場合、体が小さく姿勢も安定していないため、転落事故が起きやすいといえます。ただし、首がすわり動きが活発になってくる月齢になると、今度は装着時に赤ちゃんがじっとしていないことによって抱っこ紐からの落下が起こるようになります。

どちらのケースでも、赤ちゃんを抱っこ紐に入れてから使用者の体に装着するまでの間に、抱っこ紐のサイドの隙間から赤ちゃんの体がすり抜けて落下するヒヤリハットが数多く報告されています。背中のバックルのベルトの長さを調整するときや、赤ちゃんの体を使用者の体に寄せるときなどが特に危険です。

抱っこ紐からの転落事故対策としては、落下を完全に防ぐことは難しいため、落下しても大丈夫なよう布団などの柔らかい場所で、使用者が座ったり膝立ちしたりして低い位置で抱っこ紐の装着を行うようにすると良いでしょう。

前かがみの姿勢になった時

抱っこ紐の使用中で転落事故が起こりやすい状況といえば、前かがみの姿勢になった時です。

抱っこ紐を着けているときに、床に落としたものを拾ったり荷物を持ったりするためにお辞儀をするような状態になると、赤ちゃんが頭から落下しやすくなります。

前かがみになった際の転落事故を防ぐためには、床にあるものを持つなどのシーンでは腰をかがめて前かがみになるのではなく膝を曲げて腰を落とすようにすることが有効です。また、抱っこ紐の内側に赤ちゃんの体を固定するベルトやネットなどがついている抱っこ紐だと、より安心でしょう。

移動中やお買い物中

移動中やお買い物中窒息事故が起こりやすいのが、移動中やお買い物中などです。

歩いたり電車に乗っていたり、スーパーや衣料品店などで商品を見たりしているときは、どうしても抱っこ紐の中の赤ちゃんに意識が向かなくなってしまいがちです。呼吸が止まっていたり、顔が赤くなったりしていても気が付きにくくなってしまいます。上記でご紹介したスリング内での窒息による死亡事故事例も、電車での移動中に窒息したと見られています。

電車の乗り換えやお買い物などで忙しいときでも、こまめに抱っこ紐の中の赤ちゃんの様子はチェックをしましょう。

抱っこ紐による事故を予防するための注意点

抱っこ紐による事故を予防するための注意点抱っこ紐による事故を予防するためには、以下の点に気を付ける必要があります。

取扱説明書をしっかりとチェックする

抱っこ紐には、それぞれの商品に取扱説明書がついています。以前使用していた抱っこ紐と同じメーカーのものや、形が似たような商品を使う場合でも、ちょっとした仕様の違いがあるかもしれません。取扱説明書はしっかりとチェックするようにしましょう。

お下がりでいただいたものやフリマアプリで買ったものなので取扱説明書がない、という場合は「製品名+取扱説明書」などのキーワードでインターネット検索をしてみてください。多くのメーカーでは、取扱説明書をインターネット上に公開しています。

バックルの留め忘れをチェックする

バックルの留め忘れがあると、ちょっとした動きがきっかけで赤ちゃんが落下してしまいます。バックルのある抱っこ紐を使用する際は、立ち上がる前にチェックするようにしましょう。

子どもの様子をチェック

バックルの留め忘れの次に、子どもの様子をチェックすることも大切です。苦しそうにしていないかをチェックし、苦しそうな場合はベルトを緩めるなど子どもの様子に合わせて対処するようにしましょう。

ベルトの緩みをチェック

ベルトが緩すぎてしまうと、赤ちゃんが体の隙間から転落してしまう可能性が高まります。それを予防するためにも、赤ちゃんが苦しくない程度にベルトは締めるようにしましょう。

定期的な商品メンテナンス

抱っこ紐による事故から赤ちゃんの安全を守るには、使用前や使用後に破損の有無を確認することも大切です。バックルが壊れていたり留め具などが緩くなっていたりする場合は、直ちに修理するか新しいものに買い換えるようにしましょう。スリングの場合は、布にほつれや穴あきがないかなども定期的にチェックすることをおすすめします。

まとめ

抱っこ紐の事故について、危険な事故の例や使用時の注意点をご紹介しました。

抱っこ紐は育児をする上で非常に便利な育児グッズではありますが、必ずしも常に安全であるというわけではありません。使用方法をきちんと守り、安全を確保しながら使うようにしましょう。

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タグ : 赤ちゃん 子ども 事故 防止 抱っこ紐
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