台車の正しい使い方を知ろう!台車の転倒を防ぐ安全対策

2020.03.16店舗内の危険事故
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台車を押す従業員

店舗や商業施設などでは、商品の運搬や品出しに台車を使うことも多いのではないでしょうか。安全に効率良く荷物を運ぶことのできる台車ですが、使い方を1つ間違えれば従業員やお客様が怪我をする事故に繋がってしまいます。そのため、台車の使い方について知っておくことが大切です。

今回は、台車の転倒などの事故を未然に防ぐために知っておきたい「台車の正しい使い方」や安全対策についてご紹介します。

安全な台車の選び方

業務用の台車

台車の転倒事故を防ぐには、まず安全性の高い台車を選ぶことが重要です。台車は使用目的によって適しているものが変わります。用途にマッチする台車を選ぶには以下のポイントを意識してみてください。

耐荷重量で選ぶ

台車にはそれぞれ耐荷重量が決まっており、それ以上の重量の荷物を載せたまま動かすと故障や事故につながります。荷物が安定せず荷崩れを起こしたり、キャスターが重さに耐えきれず破損したりする可能性も考えられます。

基本的には、耐荷重量が大きくなればなるほど堅牢なつくりで重くなりがちですが、ステンレス製や樹脂製など使用されている素材によっても強度や重さは異なります。

軽量かつ耐荷重量が大きいものが使いやすく汎用性が高いといえますが、価格面ではどうしても高価になりがちです。

何キロぐらいのものを運ぶのかを考えた上で、予算と照らし合わせて選ぶことをおすすめします。

キャスターの機能面で選ぶ

台車のキャスターにはゴム製とエラストマー製の2種類があり、後者の方が耐久性に優れています。キャスターの性質1つで運搬時の騒音や振動、運びやすさに影響してくるため、台車選びの際には決して無視できない要素です。

また、キャスターには固定キャスターと自由キャスターがあります。前輪2つが自由キャスターの場合は取り回しに優れている反面、重たいものを運ぶ際に力が必要になり、後輪2つが自由キャスターの場合取り回しはあまり良くありませんが、そこまで力を入れずに荷物を運ぶことができます。

台車の正しい使い方とは?事故を防ぐ安全対策

台車での事故を防ぐための基本的な使い方をご紹介します。

必ずストッパーをかける

台車を止めて荷物の積み下ろしなどの作業をする場合には、ストッパーを必ずかけましょう。ストッパーをかけずにいると、作業の途中で台車が勝手に動いてしまい、大怪我をする事故に発展してしまいます。

ストッパーにはハンドストッパーやフットストッパーなどの種類がありますが、目立つようにシールを貼るなど、かけ忘れのないように工夫をすることが重要です。ハンドストッパーを握った状態でないと動かないなど、安全性が強化された台車を使うのも効果的です。

荷物を載せすぎない

段ボール箱を載せた台車

台車の使い方で気をつけたいのが、荷物の載せ方です。

複数の荷物を載せる際には、適当に載せるのではなく、重いものを下にするなど、荷崩れ事故が起きないような工夫が必要です。重い荷物は1番下の押し手側に載せ、台車が浮き上がらないようにしましょう。転がりやすい・倒れやすいものを載せる際には、クサビやロープなどを使って荷物を固定し、運搬中に転倒・転落しないようにすることが大切です。

さらに、荷物は高く積み上げすぎないよう注意が必要です。荷物を高く積み上げすぎると視界を遮られ、前方確認ができなくなってしまいます。

人やものに衝突してしまう事故の危険性が高くなるため、店舗は積み上げの高さ制限を設け、バックヤードの壁などに印をつけて制限を厳守するように呼びかけましょう。

使い終わった台車を放置しない

品出しや荷物運搬など、台車での作業が終わった後、「すぐにまた使うから」と台車を出しっぱなしにしてはいないでしょうか。台車を出しっぱなしにした結果、ほかの従業員やお客様が台車を踏んで転倒してしまうなどの事故が報告されています。使い終わった台車は、すぐに所定の位置に戻すことを厳守しましょう。

台車の転倒が起こりやすい危険箇所

以下では台車の転倒が起こりやすい場所をご紹介します。危険性の高い場所を把握しておくことで事故の防止につながります。

曲がり角・十字路

十字路

台車を押している際は、周囲によく気をつけて通行しなければなりません。特に曲がり角や十字路などでは、出会い頭に通行人と衝突する事故が起きやすくなっています。曲がり角などではいったん停止し、左右の安全を確認することが重要です。

坂道・傾斜路

坂道や傾斜のついた道ではバランスを崩しやすく、転倒の危険性があります。例えば、下り坂で進行方向側に立っていると台車の下敷きになる可能性もあるでしょう。反対に上り坂で台車を引っ張る形になっている場合、思いのほか上手く力が伝わらず滑ってしまうこともあります。

2人いるときは、2人とも後ろから押すもしくは脇に立って押すのが安全でしょう。

足ふきマット

足ふきマット

店内に設置されている足ふきマットは水分や油分を吸収してくれ、従業員やお客様の転倒防止につながっています。しかし、マットの端がめくれ上がりやすいため、台車のキャスターが引っかかり荷物が崩れる原因にもなります。特に波状のマットはキャスターが引っかかりやすいため、マットの縁をテープで固定するなどの対策をとりましょう。

扉・スイングドア

バックヤードへのスイングドア付近では出会いがしらの衝突が多くなります。対策としてはスイングドア自体をなくして自動ドアなどに変更する、大きな窓付きのスイングドアにしてドアの向こう側を確認しやすくするなどが考えられます。

また、ドア自体は変更せず、ドアを通るときは左側通行にするなどのルールを設けて従業員・関係者全員が守るよう徹底するなどの対応策もあります。

安全性の高い台車を正しく使おう

台車を押す男性

人ごみの中で運搬作業をすることが多い駅構内などでは、運搬する作業員が先頭に立ち、台車を引くスタイルとなっています。また、荷崩れ事故が起きにくいようにカゴ型の形状のものを使用したり、ストッパーを二重三重に取り付けたり、万が一ぶつかったときの衝撃を和らげるために角にゴムを取り付けるなど、安全性の高い台車を使用しています。

店舗でも、台車自体や使い方を安全性の高いものにすることにより、事故などの危険性をできるだけなくすように努めることが大切です。

まとめ

台車は種類によって耐荷重量も使いやすさも強度も異なります。また無理な使い方や誤った使い方をすると故障し、荷物の転落、運搬者の怪我にもつながるため、正しく安全に使用することを意識することが重要です。

台車による事故を防ぐためには必ずストッパーをかける、荷物を積み過ぎない、放置しないなどの対策が挙げられます。また、店内で台車の事故が起こりやすい箇所を把握しておくことで有効な手段も見つかるでしょう。

台車の正しい使い方を知り、また事故が起こりやすい状況を知り、未然に台車による転倒事故を防いでください。

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タグ : スーパー 労災 売場 品出し 転倒 事故対策
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