【催事コーナー】安全な売場づくりとは?季節装飾に潜む危険エリア

2019.01.21売場の危険な場所
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お正月やクリスマス、バレンタインなど、季節の行事に合わせた特設コーナーを設置する店舗も多いのではないでしょうか。行事に限らず、季節のものに焦点を当てた特集を行ったり、テーマに合わせた商品を集めたりと、催事コーナーのアイデアはさまざまです。

ディスプレイも特集に合わせて組み立てる店舗が多く、見た目の印象や使用する什器なども異なります。見た目が華やかになる一方で、普段と異なる店舗売場には事故の危険も潜んでいます。

今回は、催事コーナーに潜む危険や安全な売場づくりについてご紹介します。

 

「どうせすぐに撤去するから」はNG。安全対策は万全に!

什器の安全対策が疎かになってしまいがちなのが、設置期間が短い催事コーナーです。数日間のみの催事や、1日のみの売り尽くしコーナーなどは、「どうせすぐに撤去するから」と什器をしっかりと固定していなかったり、補強が不十分であったりと、安全対策が十分にされていないケースがあります。

 

催事コーナーでは、ディスプレイの配置変更によってお客様がディスプレイにぶつかったり、引っかけたりする事故が増えてしまいがちです。そうした際に、什器の固定や補強が不十分だと、「固定されていない什器にぶつかったら陳列されていた商品が落下して怪我をしてしまった」、「カバーのされていないブラケットの先端にぶつかって大怪我をしてしまった」など、さらに大きな事故に発展してしまう可能性が高まります。

 

設置期間の短い催事コーナーや、間に合わせで作られた臨時のコーナーであっても、安全対策を疎かにしてはいけません。店舗は固定や補強といった安全対策をしっかりと行い、お客様が安心して買い物を楽しめる売場作りを目指しましょう。

 

催事コーナーで想定される危険

混雑する催事コーナーではさまざまな危険が想定されます。

限られたスペースの中にたくさんのお客様が集まるため、お客様同士がぶつかってしまったり、髪の毛が他のお客様のカバンやコートなどに引っかかったりといったトラブルが起こります。数量限定の商品やセール品などを並べている場合、商品の取り合いなどが発生することも考えられます。

また、飲料缶などの商品を積み上げた陳列をすることも多いですが、組み方が甘かったり陳列に人がぶつかってしまったりした場合に崩れてしまうといった危険も想定されます。大怪我や商品の破損にもつながりますので、十分に注意しましょう。

 

季節装飾に潜む危険エリア

催事コーナーの中でも特別な装飾をすることが多い、季節に合わせたイベント装飾。華やかな見た目を重視するあまり、事故の危険が発生することもあります。

ここでは、そんな季節装飾に潜む危険についてご紹介します。

 

電飾による火事に注意!

クリスマスの催事コーナーに、クリスマスツリーを置く店舗も多いのではないでしょうか。売場の雰囲気が一気に華やかになるアイテムですが、電飾を巻いて点灯させる場合は注意が必要です。

冬場は乾燥していることもあり、電飾とツリーの葉が接触している部分が発熱し、そこから火が出る可能性があります。本物のもみの木を使用している場合は十分な注意が必要ですし、作り物のツリーを飾る場合は発火しにくい素材のものを選ぶことが大切です。

 

クリスマスツリーと同様に、ハロウィンのかぼちゃのおばけの飾り、ジャック・オ・ランタンの中に電飾を仕込む場合は注意が必要です。季節装飾に電飾を使用する場合は、組み合わせるものの素材に十分注意しましょう。

 

通路へのはみ出しに注意!

催事コーナーを設置するために新しく什器を運び入れたり、もともとあった売場のディスプレイを動かしたりした際に、什器が通路にはみ出して設置されてしまうことがあります。什器がはみ出すことによって、ブラケットの先端に引っかかって怪我をしたり、什器にぶつかって転倒してしまったりといった事故が発生してしまう可能性が高くなるため、注意が必要です。

 

ディスプレイの配置などが普段の店舗の売場と異なると、距離感が分かりにくくなり、お客様がディスプレイなどにぶつかりやすくなりがちです。「こんなところにトルソーが置いてあるとは思わなかった」など、思いがけない配置で転倒事故などが起こる可能性もあるため、店舗では、催事コーナーを設置する際には配置に十分注意しましょう。

 

従業員の事故リスクにも注意

季節装飾は、通常は店舗で使用していない什器や装飾品を使うため、従業員が設置したり撤去したりする際に怪我を負うリスクも高まります。

重たいものを持ち上げる際や、尖ったものを運ぶ際などが特に危険です。催事コーナーの設置・撤去の際には十分な人員を配置し、従業員が無理をして怪我をすることのないよう配慮しましょう。

 

安全な売場づくりとは?

催事コーナー専用のスペースとして配置が決まっている場合などを除き、催事コーナーは店舗売場の一角に臨時で設置されることが多くなっています。期間限定の催事コーナーの安全を確保するために注意したいのが、装飾品選びとディスプレイの仕方です。

 

催事コーナーを飾る装飾品を選ぶ際は、発火の危険性がある電飾を使用する場合は電飾と接触するものに注意をする、切り傷の原因となるとがった装飾品は使用しない、といった配慮が求められます。床に落ちた場合にお客様が足を滑らせるようなビニール製の装飾品については、しっかりと固定してください。

 

ディスプレイの仕方については、できる限り什器が通路などにはみ出さない配置になるように心がけましょう。どうしてもはみ出してしまう場合は、通路を広くとってお客様が什器にぶつかりにくいようにする、ブラケットの先端や棚の角にカバーをつけるなどの安全対策を行うことが大切です。

 

催事コーナーで起きたトラブル・事故は誰の責任に?

安全対策を講じていたとしても、お客様同士のトラブルやお客様が怪我をするなどの事故が起こってしまうことはあります。そのようなとき、店舗とお客様どちらの責任になるのでしょうか。

 

店舗内で事故が発生した場合、ディスプレイの配置状況や店内の清掃状況、スタッフの配置状況などの店舗側の安全管理体制が問われます。事故発生当時、ディスプレイが通路にはみ出していたり、混雑することが予測できるにも関わらずお客様を整理する従業員を配置していなかったりといった不備があったと認められた場合、店舗側の責任割合は大きくなります。

万が一のときに責任追及されないためにも、トラブルや事故が起こらないような安全な売場づくりをすることが大切です。

 

まとめ

今回は、催事コーナーの季節装飾などに潜む危険についてご紹介しました。

普段は使用しない什器や装飾品などを使うことが多い催事コーナー。見た目を華やかにしたり販促性を高めたりといったことに目が向きがちですが、安全な売場づくりをするための配慮も重要です。季節装飾などの危険箇所を認識して、安全な催事コーナー設置を心がけてください。

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