店舗エスカレーターでの転倒・転落事故事例と、事故予防の安全対策をご紹介

2021.02.14店舗内の危険事故
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エスカレーターは、上下階を自由に行き来できる便利な乗り物ではありますが、事故が発生する恐れもあります。店舗内の事故としてエスカレーターが原因になることもあるため、未然に対策を講じておくと安心です。

そこで今回は、エスカレーターでの転倒や転落事故の事例と一緒に、事故予防となる安全対策をご紹介します。

 

小さなお子さんにエスカレーターの危険性や正しい乗り方について教えたい保護者の方は、以下の2記事をご参照ください。

https://www.royal-co.net/column/protecting-children/safely-ride-escalators/

https://www.royal-co.net/column/accidents-shopping/accidents-shopping-protect-from-escalator-accident/

 

店舗内のエスカレーター事故は多い?少ない?

エスカレーター事故が最も多く発生している場所は駅舎で、その発生数はエスカレーター事故全体の4分の3にも上ります。

一方で、商業施設で起こったエスカレーター事故は、全体の4分の1です。駅舎と比較して、商業施設で発生することは少ないのでは?と思うかもしれません。

しかし、駅舎は通勤・通学者など毎日利用する人が多いことからそもそもの母数が多いと想定されるため、店舗でのエスカレーター事故の発生率は低くないと考えられます

エスカレーターによる事故は、大きなケガにつながることが多いため、店舗内でも対策が必要です。

 

エスカレーター事故が起きる原因とは?

エスカレーターでの事故原因で、最も多いのが、よろけた・バランスを崩したというケースです。次いで、足がつまずいたというケースも多くありました。また、前の人が倒れた、前の人が落ちてきた、人がぶつかってきたなどの受動的な要因も多く発生していることが分かっています。

次に、事故が発生した際の状況については、立っていた」というケースが多く、乗ろうとしたときや降りようとしたとき、歩いていたときにも事故が起こっています。

 

ここから考えられるのは、エレベーターでは、降りるときや乗ろうとしたときにバランスを崩して転倒してしまうということです。また、乗っているときに人とぶつかりよろけてしまって転倒してしまうケースも多いことが想定できるでしょう。

 

他にも、エスカレーターの安全装置の作動により急停止、そこから転倒してしまうアクシデントも発生しています。

 

店舗のエスカレーターでよく見られる危険行為

エスカレーター事故を予防するには、危険行為に注意する必要があります。ここでは、店舗のエスカレーターでよく見られる危険行為についてご紹介します。

 

駆け下りる、駆け上る

エスカレーターを駆け下りる、駆け上ってしまうとバランスを崩してしまう可能性があります。転倒はもちろん、他の方にぶつかってしまう可能性があり、ケガをしてしまう・させてしまう恐れがあります。

店舗内ではセール中の開店時や、タイムセール中などに特に起こりやすい危険行為です。

 

子どもがエスカレーター付近で遊ぶ、ふざけて乗る

保護者が買い物に夢中になっている間、暇を持て余している子供がエスカレーターやその付近で遊んでいることがあります。

エスカレーターで子供が遊んでしまうと、転倒してしまったり思わぬ事故につながってしまったりと大変危険な行為です。子どもがエスカレーターから身を乗り出して保護板に挟まれてしまう事故も発生しています。

 

買い物カートやベビーカー、車いすのまま乗る

ベビーカーや車いすに人を乗せたままエスカレーターに乗る方や、買い物カートを押したまま乗る方がときどきいらっしゃいます。

しかし、ベビーカーや車いす、買い物カートはエスカレーターに乗ることでバランスを崩し転倒してしまう恐れがあり、大変危険です。エスカレーターで転倒してしまえば乗っていた方や押していた方はもちろん、ベビーカーや車いす、カートが他の人にぶつかってしまう可能性もあります。大きなものが上から落ちてくるということは、衝撃も大きいため、大きなケガにつながることがあります。

 

飲食店の帰りに、酒に酔った状態で乗る

飲食店の入っているショッピングモールの場合、お客さまがお酒に酔った状態で店内を移動することも想定されます。

しかし、泥酔状態でふらついたままエスカレーターに乗ることは大変危険です。バランスを崩して転倒してしまう恐れがあります。

 

店舗のエスカレーターで発生した転倒・転落の事故事例

ここでは店舗のエスカレーターで実際に発生した、転倒・転落の事故事例をご紹介します。

 

車いすのエスカレーター事故例

上りエスカレーターで、車いすを押していた80代の男性と、車いすに乗っていた70代の妻が転落し、車いすの夫妻の後方にいた70代女性が巻き添えとなった事例があります。

男性が妻の車いすを押して上りエスカレーターに乗りましたが、上り切った地点の段差に前輪が引っかかり転倒し、夫婦は車いすごと転落。夫婦の後方にいた方が巻き添えとなり、全身を強く打ったことにより死亡しました。

 

小学生のエスカレーター事故例

小学生が1階からエスカレーターの手すり部分の外側にぶら下がって遊んでいましたが、途中で力がなくなり、2階付近から約7m下の1階の床に転落。左足を骨折する重傷を負いました。

 

飲酒によるエスカレーター事故例

店内で飲酒後、下りエスカレーターに乗車中に4階から3階に転落し、死亡してしまったケースがあります。

 

店舗でのエスカレーター事故を防ぐための対策

高齢者はもちろん、子どもや大人であっても思わぬところでエレベーター事故を起こしてしまう可能性があります。

エレベーター事故によるケガを防ぐためには、正しくエスカレーターを利用することが大切です。

 

エスカレーターの定期点検や速度調整などの設備面の対策

エスカレーターの急停止や、急発進するなどの事故を防ぐには、定期点検を行うことが大切です。また、速度の調整も行うようにしましょう。特に子どもや高齢の方は、通常の速度では乗り降りがしにくい場合があり、転倒につながる恐れがあります。

子どもや高齢の方が多く訪れる店舗では、速度は遅めにして誰でも乗りやすいようにすると良いでしょう。

エスカレーターの脇に吹き抜け部分がある場合は、転落防止板を設置することをおすすめします。また、エスカレーターに誘導手すりを設置することで、子どもがハンドレールで遊ぶのを防ぐほか、視覚障がいをお持ちの方も安心してつかまることができ、バリアフリーにも役立ちます。

 

ポスター掲示やアナウンスなどの啓蒙活動

エスカレーター付近にポスターを掲示し、立ち止まって乗ることや、エスカレーター付近で遊ばないこと、外側に身を乗り出して乗らないなどといった注意喚起をするのも1つの手です。また、エスカレーターの足元のステンレス部分に、手すりに捕まるよう注意喚起のステッカーを貼ることもできます。

 

他にも、エスカレーター付近で乗降のアナウンスを流すことで、注意を促すことができます。アナウンスがあれば、目の不自由な方でも乗り降りしやすいでしょう。

店内のアナウンスでも、子どもたちがエスカレーター付近で遊ばないよう注意喚起するのもおすすめです。

 

 

 

スタッフ向けに安全研修を行い、危険行為への声掛けを促すなどの人員面の対策

店内にエスカレーターが設置されている場合、スタッフへの安全指導も大切です。

エスカレーターの事故は、イメージしにくいという方もいらっしゃるかもしれません。どういった行為が事故につながるのかをスタッフに教示していく必要があります。

特に大切なのが、エスカレーターで危険行為をしていないか、見守ることです。そして、エスカレーター付近などで遊んでいるなど危険な行為が見られた場合は、積極的に声掛けをするように呼びかけましょう。

 

まとめ

今回は、エスカレーターでの転倒や転落事故の事例と一緒に事故予防となる安全対策についてご紹介しました。

気軽に上層階や下層階に行き来できるエスカレーターは、便利な乗り物です。しかし、乗り物であるため、危険な行為をしてしまうと大きな事故につながってしまうことも。そのため、事故を未然に防ぐために対策が必要です。ポスターの提示などを行い、注意喚起をしましょう。

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タグ : エスカレーター 事故 転落 事例
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