ブラケットとは?店舗のディスプレイ棚での役割と使用時の注意点を解説

2022.11.30店舗の安全管理
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商品の陳列やチラシの設置をはじめ、店舗内のディスプレイにも欠かせないブラケット。デザイン性だけでなく、安全面も配慮しながらうまく活用したいものです。

 

今回は、店舗のディスプレイ棚で使われるブラケットの役割や使用時の注意点について解説していきます。ブラケットの形ごとの違いや選び方を知りたい方や、店舗の安全対策を強化したいとお考えの方は、ぜひご参考にしてください。

 

 

ブラケットとは

ブラケットとは、壁や柱などに取り付け、棚やひさしなどの突出した部分を支える横材や金具を指します。建築用語では「持ち送り」と呼ばれ、多種多様な材質・デザインのものがあります。
この他に、壁面に取り付けるタイプの照明器具(ブラケットライト)や、歯の矯正時に使われるセラミックや金属でできた器具、自動車・バイクのパーツや部品取り付け用金具のこともブラケットと呼ばれます。

 

ディスプレイ棚に使われるブラケットの分類

各種店舗のディスプレイ棚などにも使われるブラケットにはいろいろな種類があります。ここではブラケットの「形状」「種類」に加え、棚板の種類についても見ていきましょう。

 

ブラケットの形状

ブラケットの形状には、主に以下のようなものがあります。

 

・L型ブラケット

一般的によく知られている形状で、「アングル」とも呼ばれています。棚受けとして、また工業製品の内部に使われることもあります。汎用性が高く、低価格で販売されているのが魅力です。シンプルな形状で場所をとらない一方で、それほど強度が保持できないという側面もあります。

・三角型ブラケット

L型に斜めの筋交いが入っており、見た目が三角形のブラケットです。筋交いがあることから、L型よりも強度が高いのがポイントです。重量のあるものを載せるためにブラケットを取り付ける際にも活用されます。また、筋交いの部分にデザインを施す、ものをかけられるようにするなど、機能面の拡充もできる利点があります。

・I型ブラケット
壁から棚受けの部分が突き出ているような形が特徴のブラケットです。ブラケットと壁の接地面が少なくスッキリして見えますが、強度の面では注意が必要です。接地面が少ないために荷重が集中してしまいやすく、補強が必要になるケースもあります。強度アップ、可動域拡大のため、壁にブラケットレールを設置して取り付けるという方法もあります。

・スクエア型ブラケット

三角の筋交いが四角になったものがスクエア型ブラケットです。複数の棚を設置するのにも役立ちます。四角の筋交い部分にパイプなど他の部品も置けるため、工夫次第でいろいろな使い方ができます。

ブラケットの種類

ブラケットの種類として、壁面から見て垂直の「水平ブラケット」と、「傾斜ブラケット」があります。傾斜は調整が可能になっており、好みに応じて微調整できます。棚の用途に応じて使い分けると良いでしょう。

 

棚板の種類

一般的によく見かけるのが木製のウッド棚です。素材や色の選び方によって、店舗内の印象がぐっと変わります。
ウッド棚の他に、ガラス棚もあります。透明感がありクールな印象を与える一方、棚が落ちて破損しないようにしっかりと固定して使うことが大切です。
この棚板の種類によっても、適したブラケットが変わってきます。

 

ブラケットの選び方

ブラケットを選ぶ方法として、ここでは大きく3つに分けてご紹介します。

棚板に合ったものを選ぶ

棚板の種類、幅、奥行などに合わせ、マッチするものを選ぶと良いでしょう。棚板に他の部品もついているような場合、設置面が小さいブラケットが適していることもあります。幅が大きい棚板であれば、三角型ブラケットで強度を高くするなど、さまざまな観点から検討してみると良いでしょう。

 

ブラケットのデザインで選ぶ

ブラケットにはさまざまなデザインのものがあります。店舗の雰囲気にマッチする素材や形のものを選ぶと良いでしょう。
シンプルなブラケットであれば、売り場やシーズンを選ばずに活用できます。また、装飾の少ないもののほうが安全性は高いといえます。

 

ブラケットの耐荷重で選ぶ

棚板の上にどんなものをディスプレイするのかも、ブラケット選びに重要なポイントです。ブラケットには耐荷重が設定されているため、選ぶ際にチェックしておきましょう。例えば、棚板が長い場合や重いものを載せる場合は、ブラケットの数を増やす、三角型など強度の高い形状を選ぶなどして耐荷重を大きくしておくと良いでしょう。

 

店舗で起こりうるブラケットの事故

万が一ブラケットの選定や設置が適切でない場合、店内で以下のような事故が起こりうる可能性があります。日々使う中で、荷重によってある日突然事故が起こる場合もあるため、注意しておきたいものです。

 

ブラケットが抜けて棚板が落ちる

万が一ブラケットが抜けて棚受けが落下した場合、周りにいた人が怪我をしたり、商品を汚損したりする可能性があります。こうしたリスクは、単純にデザインの良さだけで選ぶのではなく、耐荷重に合わせしっかりと安定したブラケットを選ぶことで対策できます。

ご来店いただくお客さまの安全面を第一に考慮し、細心の注意を払ってブラケットを選ぶことが大切です。

 

ブラケットの先端にぶつかる・刺さる

ブラケットの多くは金属製です。先端が細い棒状になっているものが多いほか、若干とがった部分があるものもあります。このため、体の一部や目がブラケットの先端にぶつかったり、刺さったりする可能性があります。

このリスクは、ブラケットを設置する場所や高さに注意することで未然に防ぐことができます。特に子どもの店舗内での事故は多いため、子どもの目線に近い位置にブラケットを設置する際には、一層の配慮が必要です。

 

店舗で実施したいブラケットの安全対策

上記のような危険を未然に防ぐためにも、ブラケットの安全対策を講じておくことがおすすめです。

 

ブラケットに抜け止めパーツを使用する

ブラケットが抜けて棚板が落ちてしまうのを防ぐため、ブラケットに抜け止めパーツを使用しましょう。価格も比較的安価で、数百円程度から購入できます。抜け止めだけでなく、振れ止めなどの機能が付随しているものもあるので、適したものを探してみると良いでしょう。

 

ブラケット先端保護キャップを使用する

ブラケットの先端にぶつかったり刺さったりといった事故の衝撃度を低減するため、ブラケット先端保護キャップを使用するのもおすすめです。

ブラケット先端保護キャップ(品番 REC)は、ガラス棚の破損防止や安全確保のためにブラケットの先端に取り付ける、透明のクッションパーツです。ブラケットの先端にクッション性のあるパーツがついていることで、お客さまがブラケットにぶつかった際に大きな傷ができるような事故を未然に防ぐことができます。

キャップを装着したブラケットの写真等は、店舗での使用事例ページにてご覧いただけます。

 

まとめ

ブラケットはディスプレイ棚などに欠かせないアイテムで、デザイン面などにも気を配りながらインテリアとしても活用できます。一方で、重いものをディスプレイする際などは安全に十分配慮したうえでブラケットや安全パーツを選択する必要があります。

お客さまに安心して店舗を利用していただけるよう、機能性や意匠性だけでなく安全面にも気を配って使用しましょう。

 

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タグ : 店舗 とは ディスプレイ ブラケット
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