店舗のディスプレイ棚に必要な事故防止対策と商品陳列のポイント

2023.05.25店舗の安全管理
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ディスプレイ棚は、各種店舗におけるおしゃれな空間づくりに欠かせないアイテムの一つです。その一歩で、ただおしゃれであっても、使用方法などによってはお客様のケガや事故につながる可能性もあり得ます。今回は、ディスプレイ棚における事故防止対策と商品陳列のポイントについて解説します。

 

 

ディスプレイ棚に使われている素材

ディスプレイ棚と一口に言っても、使用されている素材にはさまざまなものがあります。ここで、それぞれのディスプレイ棚の素材・種類と、それぞれの特長について見ていきましょう。

 

木板

木目調のベージュやブラウンの色合いは温かみがあり、目にも優しい印象を与えます。カントリー風や和風など、店内全体のトーンを統一させる際にも使いやすいでしょう。棚板の厚みは、厚くてやや重たいものから比較的薄く軽めのものもあります。重たい棚板については、しっかりとした安全対策が必要でしょう。

 

ガラス

透明感あるガラス素材は、全体的にスマートでクールな印象を与えます。素材が透明なので、空間全体を広く見せられるという特長もあります。おしゃれな印象を与える一方で、割れるなどの心配もあり、取り扱いには注意が必要です。

 

アクリル

ガラス素材と同じく透明なアクリル製は、ガラス素材と比べて軽く扱いやすいのが特長です。汚れなども簡単に拭きとれますし、衝撃に強くとても丈夫なのも大きな魅力でしょう。その一方で、高級感というよりはカジュアル感が強く出るため、どのような空間を演出したいかによっては別の素材が好ましい場合もあります。

 

スチール

どっしりとしたスチール製は安定感があり、書籍など重たいものでも安心してディスプレイすることができます。その一方で無骨な印象を与えるため、オフィスなどビジネスシーンをイメージさせやすいといえます。そのため、おしゃれな空間を演出したい場合など、シーンによって向き不向きがあるかもしれません。

 

店舗ディスプレイで商品を魅力的に見せるコツ

同じ商品でも、ディスプレイの工夫次第でお客様に魅力的に映るかそうでないか、大きく変わってきます。ここで店舗ディスプレイについて、商品陳列のコツを見ていきましょう。

 

見やすく陳列する

ただ商品をずらっと並べているだけでは、どんな素敵な商品でもその魅力を最大限に伝えることは難しいかもしれません。ディスプレイするものはある程度の個数・品数に絞る、お客様の目線を踏まえて並べる、商品のパッケージを表から見えるよう並べるなど、「見やすさ」を意識してディスプレイすることがポイントです。

 

導線

商品のディスプレイだけにこだわるのではなく、お客様が店内全体をスムーズに移動できるような導線づくりも重要な要素になります。まずは店内の前面だけ見て終わりとならず、開放的でありながらも奥まで入っていきたくなるよう工夫が必要です。どの場所にもお客様に目を通していただけるよう、商品ディスプレイからPOPの活用、店内装飾などにも配慮してみましょう。

 

統一感

お客様に対し、店舗をどんな風に印象づけたいのか、テーマを設定することで全体の統一感が出ます。統一感がないのは間口が広いということではなく、結果としてどのお客様をも呼び込むことができにくくなるのです。素朴、スタイリッシュ、カジュアル、アクティブなど、取り扱う商品によっても変わってきますが、季節感やテーマに着目して店舗全体を演出しましょう。

 

グルーピング

グルーピングとは、商品をテイスト、カテゴリー、色、素材などに分けてディスプレイすることを指します。ディスプレイの「見やすさ」にも関係してきますが、関連の高い商品などをある程度まとめることで、全体から見たそれら商品の存在感が際立つように見せることができます。また、お客様は関連の高い商品を比較しながらより適した商品を選ぶことができ、実際の購入につながります。

 

店舗で使用するディスプレイ棚を選ぶ際のポイント

ディスプレイ棚にはさまざまな種類やデザインがあります。店舗で実際にどんなものを使うと良いのか、選ぶ際に重視したいポイントについて見ていきましょう。

 

商品を魅力的に見せられるか

ディスプレイ棚は商品を陳列する際に欠かせないアイテムですが、主役は棚ではなく商品です。いかに商品を魅力的に見せられるかが一番重要であり、華美でおしゃれな棚が必ずしもいいわけではなく、商品主体で選ぶようにしましょう。

 

安全性が高いか

スタイリッシュで魅力的な棚であっても、安全面でしっかりと対策できないようであればそのディスプレイ棚を店舗内で使用するのは控えましょう。商品が魅力的に映り、さらにお客様にとって安全な環境を整備できるようなディスプレイ棚を選びましょう。

 

 

 

 

 

 

ディスプレイ棚の事故例

 

ディスプレイ棚が原因で起こる事故にはどのようなものが考えられるのでしょうか。ここで事故例をいくつかピックアップしてご紹介します。

 

棚板の落下による事故

ディスプレイ棚には、いくつかの棚板がのせられているものがあります。この棚板の跳ね上げによって棚板が落下し、ケガをするケースが考えられます。これは棚の手前に手を置くなど力が強くかかることで起こりうる事故例です。

 

顔や体が衝突する事故

ディスプレイ棚に直接顔や体が衝突し、ケガをするケースが考えられます。例えば商品がディスプレイされているところにフックなどが隠れた状態になっており、衝突してケガをすることがあります。

この他には、ディスプレイ棚の棚板の角に額をぶつけ、ケガをするケースも多いです。

 

店舗でディスプレイ棚の設置時に実施すべき安全対策

店舗には、お子様から高齢者の方々まで、幅広い年代層のお客様が来店されます。そんな中で予期せぬ事故を未然に防ぐためにも、ディスプレイ棚の安全対策は必須です。まずは安全パーツを取り付けることから対策をしてみましょう。ディスプレイ棚の危険な部分に安全パーツを取り付けることで、事故によるケガのリスクを抑えることができます。

安全パーツの種類はいくつかあります。例えば、棚の跳ね上げによって棚板が落下する事故を未然に防ぐための、棚板押さえがあります。ガラス棚・木棚用があるため、材質によってパーツを選びましょう。また、ディスプレイ棚の棚板の代わりにバーを置いている場合、バーが跳ね上がるケースもあります。この場合には着脱が簡単にできるバーの跳ね上げ止めを使うと良いでしょう。

 

店舗によっては小物類などをかけるフックを棚に取り付けているケースもあります。不意に振り返って顔などにぶつけるケースも考えられるでしょう。この場合には先端に保護キャップを取り付けることで、ぶつかったときの衝撃を小さくすることが可能です。

 

この他では、ガラス棚をのせたブラケットの先端が飛び出した状態になっていることで、顔や額にぶつかりケガをするケースが考えられます。この場合はブラケットの先端保護キャップをつけ、衝撃を軽減する対策を施しましょう。ガラス棚はそれだけでも鋭利な部分があるため、エッジ部分にガラスガードを取り付けることも有効です。木棚のコーナー部分には木棚ガードをつけ、角の部分でケガをしないよう対策しましょう。

 

まとめ

店舗をおしゃれに演出するにあたり、ディスプレイ棚は重要なアイテムのひとつです。ディスプレイの工夫次第で、実際の購入につなげることができます。

ただし、お客様に安全な環境を提供するには、ディスプレイ棚の安全対策が欠かせません。お客様がぶつかりやすい棚のコーナーにはガードを取り付ける、フックの先端には保護キャップを取り付ける、棚板の跳ね上げ止めをつけるなど、棚板やフックなどに安全パーツを設置することがおすすめです。

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タグ : 店舗 安全対策 事故防止対策 商品陳列 ディスプレイ棚
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