ベビーカーの正しい選び方は?事故を予防する使い方について

2018.12.17子どもを事故から守るために
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ベビーカーの事故
近年、公共交通機関のバリアフリー化が進んだことから、車内やホーム、停留所などでベビーカーを見かけることが増えました。しかし、それに伴ってベビーカーの事故件数も増えていて、子どもが怪我をするケースもあります。場合によっては大怪我に発展するケースもあるため、ベビーカーを利用する際には十分に注意する必要があります。

以下ではベビーカーでの事故事例を取り上げ、事故を防止するための対策についてご紹介します。

実際にあったベビーカーの事故

実際にあったベビーカーの事故
ベビーカーでの事故は、近年増加傾向にあります。たとえば、以下のようなものが実際の事故事例として報告されています。

事故事例1「駅のホームからベビーカーが転落」

鉄道駅ホームの床面には、排水のための横断勾配が設けられているため、実はゆるやかな傾斜がついています。ストッパーをかけ忘れた状態で手を離してしまうと勾配によってベビーカーが動いてしまい、ホーム下への転落事故が発生します。

事故事例2「ベビーカーが扉に挟まれたまま電車が発車」

電車の車両の扉には、人や荷物などが挟まったときに感知して知らせるセンサーがついています。しかし、ベビーカーのような背の低いものは感知されにくいため、ベビーカーを挟んだまま発車してしまう事故が発生しています。

事故事例3「エスカレーターが緊急停止してベビーカーが転落」

エスカレーターのステップ幅はベビーカーの前後の幅に比べて遥かに狭いため、ベビーカーを乗せると前後どちらかの車輪が浮いた状態になります。この状態でエスカレーターが緊急停止した際に、バランスを崩してベビーカーが転落する事故が発生しています。

事故事例4「バスの急ブレーキによるベビーカーの転倒」

バスは電車のようにレールに沿って走るわけではないため、交通事情によって急な右左折やブレーキなどが発生しがちです。そのため、固定していなかったベビーカーが転倒する事故が発生しています。

ベビーカー事故が起こる原因と予防する使い方

ベビーカー事故が起こる原因と予防する使い方
ベビーカー事故はなぜ起きてしまうのでしょうか。そして、どうすれば未然に防ぐことができるのでしょうか。
基本的なベビーカーの事故の原因と予防策としては、以下のようなものが考えられます。

ベビーカー事故の原因と対策1「シートベルトの着用」

ベビーカーが多少揺れたり動いたりしても、シートベルトをしっかり締めていれば乗っている子どもへの影響は最小限に抑えられます。
子どもは思わぬ動きをするもの。子どもが転落しないようシートベルトの着用を忘れないように注意が必要です。子どもがシートベルトを締めるのを嫌がったとしても「これをつけないとお出かけできないよ」と言い聞かせるなどして、毎回着用するようにしましょう。

ベビーカー事故の原因と対策2「段差や隙間に気をつける」

ベビーカー事故の原因と対策2
電車やバスを乗り降りする際には、ちょっとした段差や隙間に注意。段差につまずいたり、隙間や溝に車輪が挟まってしまったりといった危険があります。
ベビーカーで移動する際はこういった段差や隙間に気をつけましょう。車輪を上げて段差や隙間を越える際も、後ろへ転倒しないよう注意してくださいね。

ベビーカー事故の原因と対策3「エスカレーターや階段は子どもを降ろして利用」

ベビーカーに子どもを乗せたままエスカレーターに乗るのは、大きな事故の原因となります。
エスカレーターでは急停止などによりバランスを崩して転落することがあります。ベビーカーで出かける際は、エレベーターのある場所ではエレベーターを利用しましょう。エレベーターがない場合は、子どもを降ろしてベビーカーを畳んで手に持ち、エスカレーターや階段を利用するようにしてください。

ベビーカー事故の原因と対策4「止まっているときは必ずストッパーで固定」

ベビーカー事故の原因と対策4
ベビーカーの車輪には必ずストッパーがついています。電車やバスに乗っている間ストッパーをかけていないと、ほんの少しの揺れでベビーカーが動いてしまい、他の乗客やポールなどに当たってしまい危険です。また、駅のホームなどの傾斜のある地面では、何もしなくてもベビーカーが動き出してしまいます。
駅のホームや車内などで止まっている間は、必ずベビーカーのストッパーをかけます。きちんと固定しておかないと、気付かない間にベビーカーが動いて衝突や転落などの事故につながります。ベビーカーで移動しないときは、ほんのわずかな時間でも都度ストッパーをかけるよう習慣づけましょう。

ベビーカー事故の原因と対策5「車内の固定ベルトや優先スペースを活用」

揺れの多いバスの中ではベビーカーは倒れやすいため、バス車内には固定ベルトなどが備え付けられています。「つけるのが面倒だから」「10分しか乗らないから大丈夫」といったような理由でベルトを付けていなかったために、ベビーカー事故が起きることも往々にしてあります。
ベビーカー専用の固定ベルトや優先スペースを設置した交通機関が増えています。事故防止のためにも、こうした設備を積極的に活用すべきです。固定ベルトのある場所や優先スペースの前に他の乗客がいて、ベルトを取れない、優先スペースへ行けないといった場合は、場所を開けていただけないか声掛けをしましょう。

ベビーカー事故の原因と対策6「ベビーカーでの駆け込み乗車はNG」

ベビーカーを押しながら発車直前の電車へ駆け込み乗車をすると、車両の扉にベビーカーが挟まれたり、転倒したりといった事故が発生しかねません。
ベビーカーを利用しているときはもちろん、駆け込み乗車はベビーカーでなくても大変危険です。発車ベルが鳴っているときは乗車を見合わせ、次の電車を待つようにしましょう。また、電車を1本見送っても大丈夫なように、時間の余裕を持ってお出かけスケジュールを組んでおくと安心です。

ベビーカーの選び方

ベビーカーの選び方
ベビーカー事故を起こさないためには、自分の使い方にあったベビーカーを選ぶことが大切です。では、どのような点に注意してベビーカーを選べば良いのでしょうか。

SGマークのついたベビーカーを選ぶ

製品安全協会の定めた安全基準をクリアしているベビーカーにはSGマークがつけられています。国内で製造販売されているベビーカーを購入する際は、このSGマークの表示があるかどうかをチェックしましょう。

月齢に合ったベビーカーを選ぶ

ベビーカーは型によって、適した月齢が違います。A型ベビーカーは生後1カ月頃から使用できますが、B型ベビーカーやバギーと呼ばれるタイプのものは生後6~7カ月以降でないと使用できないと定められています。
首すわりやお座りがまだの赤ちゃんをB型ベビーカーに乗せてしまうと、大きな事故につながりかねません。必ず子どもの月齢に合ったベビーカーを使用しましょう。

外出時の移動手段に合わせて選ぶ

電車やバスなどの公共交通機関で移動することが多い場合は、ベビーカーを畳んだり開いたりするシーンも多くなるため、畳みやすく軽量タイプのベビーカーを選ぶと安全です。
徒歩での移動が多い場合には、でこぼこ道でも衝撃を吸収してくれる多機能タイプや安定性の高いものが良いでしょう。

まとめ

今回は、ベビーカー事故の事例や正しい選び方についてご紹介しました。
ベビーカーはねんねやお座り期の赤ちゃんと気軽にお出かけできる、便利なものです。しかし、「シートベルトやストッパーを使用しない」「ベビーカーのままエスカレーターに乗る」などの危険な使い方をしていると、大きな事故につながることもあります。使い方に注意して、安全に楽しくお出かけをしてくださいね。

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タグ : 子ども 事故 防止 対策 ベビーカー
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