連れ去りから子どもを守るには?予防のために子どもに教えるべき対策

2018.09.18買い物中の事故・災害
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連れ去りから子どもを守るには?
知らない場所や遠くに出掛けているときなどは、子どもが迷子にならないように気を付けているものですよね。しかし、いつものお店でのお買い物など、慣れている場所ではついつい「まあ、大丈夫だろう」と油断してしまうことも多いのではないでしょうか。
その一瞬のスキに、子どもが迷子になってしまったり、連れ去り事件といった犯罪に巻き込まれてしまったりすることもあるのです。

そこで今回は、連れ去りから子どもを守るための対策についてご紹介します。

「誰かが見ているだろう」は大きな間違い

「誰かが見ているだろう」は大きな間違い
小学校高学年などのある程度大きい子どもならば、声をかけてきた大人が怪しいか、どう対応すれば良いのかを判断することができると思われるかもしれません。
しかし、子どもの連れ去りをもくろむ人間が、いかにも不審者といった容貌をしているとは限りません。人の良さそうな雰囲気の人や身なりのきちんとした人が、実は誘拐事件の前科持ちである可能性もあり得ます。
また、幼稚園くらいの小さな子どもの場合は怪しい人かどうかの判断ができないばかりか、体が小さく力も弱いため、サッと抱き上げられてそのままどこかへ連れ去られてしまう可能性もあるのです。

にぎやかな場所だからといって、決して安全なわけではありません。むしろ人混みの中のほうが、危険な場合もあります。
大型店舗やショッピングモールなど、お買い物や食事、娯楽を楽しめる商業施設は、子ども連れの家族だけでなく、たくさんの人が集まります。「にぎやかで人目がたくさんあるから安全」と考えてしまいがちですが、実際には多くの商業施設で誘拐や連れ去りといった事件が発生しています。

商業施設などで、自分の子どもではない子どものことをわざわざ気にかけて、注意深く見ている人はまずいません。子どもが1人でいて不審者に声をかけられていたとしても、誰かが気づいて子どもを助けてくれる可能性は限りなく低いと考えておいたほうが良いでしょう。
自分の子どもを連れ去りから守るためには、子どもを1人にせず、目を離さないことが重要です。

商業施設のキッズスペースやゲームコーナーなどに子どもを置いて、親はお買い物に行ってしまうケースも見られます。しかし、スタッフが常駐している有料のキッズスペースを除けば、そういった場所も必ずしも安全な場所とは限りません。
「誰かが見ているだろう」と思うのではなく、子どもから目を離さないようにすることが大切です。

ほんの少しのスキに……子どもの連れ去り事件の手口とは?

子どもの連れ去り事件の手口
子どもから目を離さないようにすることが大切と分かっていても、一瞬たりとも逃さずにずーっと子どもの姿を見続けている……というわけにはいかないのが実際のところですよね。お買い物中であれば、商品や売場を探したり、エレベーターの行き先階ボタンを押したり、数秒程度子どもから目線を外す瞬間は数多くあることと思います。そういった一瞬のスキに、子どもの連れ去りは発生しています。

商業施設内で発生した連れ去り事件の多くは、親が子どもから目を離したスキに不審者が子どもに声をかけ、トイレなどに連れ込んだり、店の外へ連れ去ろうとしたりといったケースです。
子どもの連れ去り事件の手口としては、以下のようなものがあります。

・精算中、親がほんの少し目を離したスキに子どもに「おいで」と声をかけ、トイレに連れ込んだ。
・ゲームコーナーで親を待っていた子どもに「お母さんが事故にあった」と声をかけて連れ去った。
・子どもが親とはぐれたスキに、「ついてこないとひどい目にあわせる」などと脅迫して連れ去った。
・1人になった子どもに「道案内をしてほしい」と頼みごとをして、車に連れ込んだ。

上記のような連れ去りは、ほんの数分、数十秒で発生することがお分かりいただけたでしょうか。日頃から外出中は子どもから目を離さないように気を付けていたとしても、このような事件を完全に回避することは難しいといえます。

連れ去り対策のために子どもに教えるべきこととは?

連れ去り対策
では、連れ去りから子どもを守るためには、どのような対策をとれば良いのでしょうか。ここでは、連れ去りを予防するために、子どもに教えるべきこと、行うべきことを3つご紹介します。

連れ去りへの対応について、子ども自身と「話し合い」をする

子どもが連れ去りの被害に遭うのを防ぐためには、まず、あらゆる連れ去り事件の手口を子どもと一緒に知り、「こういった場合はどうすれば良いのか」ということを話し合ってみましょう。

「身の危険を感じたら大声を出すべきだ」「でも、大声を出して犯人を刺激したら危ない目に遭うかもしれない」「いや、耳が痛くなるくらい大きな声を出せば、犯人も驚いて逃げていくはず」など、結論が出なくてもかまいません。子どもに、自分が連れ去りの被害に遭う可能性があることを認識させ、実際にそういった状況になったらどうすれば良いかを想像させることが大事です。

「不審者」は不審な格好をしているとは限らないことを教える

「不審者」は不審な格好をしているとは限らない
先ほども述べた通り、不審者は不審者らしい格好をしているとは限りません。しかし、漫画やドラマなどのイメージからか、「不審者=サングラスにマスクをした人」というイメージを持つ子どもが多いようです。

連れ去りをもくろむ犯罪者は、サングラスやマスクをしているとは限らないことを教えておきましょう。新聞などに掲載されている、誘拐事件の容疑者の顔写真などを見ながら話をすると、子どもにとっても理解しやすく、印象に残るかもしれません。

大人から頼みごとをされたときに「断っても良い」ことを教える

「断っても良い」ことを教える
純粋な子どもは、大人と違って人を疑うことをしません。自分に対して悪意を持って近づいてくる人間がいるとは、夢にも思わないからです。そのため、見知らぬ人から声をかけられても、大体の場合は怪しんだりすることなく普通に受け答えをしてしまいます。

相手がお店の中で迷っていたり、重たい荷物を運ぶのに苦労していたりすれば、なおさらです。心優しい子であれば、自分から声をかけてその人の手伝いをすることもあるでしょう。
これは、学校の道徳教育などで「困っている人を見たら助けてあげましょう」と教わっているため、多くの子どもは「困っている人から頼みごとをされたら、聞いてあげないといけない」と思っているからです。

本来、このような「困った人を助ける」行為は褒められるべきことですが、相手が連れ去りをもくろむような人間であったとしたら、話は変わってきます。
子どもが1人でいるときに、道を尋ねられるなどの頼みごとをされたとしても「なんとなく、この人と話すの、いやだなあ」とか、「道に迷ってて困ってるはずなのにヘラヘラしていて、なんか変な人だなあ」などと思ったときには、相手の申し出を断るという選択をしても構わないことを教えましょう。

ただし、断る際に「お前、怪しいからイヤだ!」などと叫んでしまうと、逆上した相手に無理やり連れ去られてしまう可能性もあります。
万が一のときにスムーズに断れるように、見知らぬ大人からの頼みごとを断るときの言い訳を、あらかじめ一緒に考えておくことをおすすめします。「時間がないのでごめんなさい」といったスタンダードな言い訳でサッと立ち去るのは、一番簡単で効果的でしょう。人混みの中であれば、遠くのほうを見て「あっ、◯◯先生だ!おーい!」などと叫び、走っていくのも良いかもしれません。

まとめ

今回は、商業施設などでの子どもの連れ去りについてご紹介しました。
連れ去りから子どもを守るためには、まず親自身が「連れ去りはほんの一瞬のスキをついて行われる」ことを認識し、子どもにもその危険性を感じてもらうためよく話し合いをして、万が一連れ去りに遭遇したらどうするべきかを教えることが大切です。
連れ去りをもくろむ人間に子どもの名前を知られないために、お出掛けの際に身につける子どもの洋服や靴、カバンなどの目立つ場所に名前をつけないようにするなどの点にも注意し、安全にお買い物を楽しんでくださいね。

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タグ : スーパー 子ども 事故対策
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